トウモロコシの伝来
日本へのとうもろこしの伝来は、天正7年(西暦1579年)のこと、ポルトガル人によって伝えられたのが最初といわれています。
最初に定着したのは九州で、中国、近畿、東海地方と山間部を北上して、関東周辺の山地へと伝わっていったといわれています。
イタリア出身の探検家、あの「クリストファー・コロンブス」が、1492年のキューバ島に上陸した際に、乗員の日記のなかにとうもろこしについての記録が あります。ヨーロッパとアメリカとを結ぶ航路を発見したことで有名なコロンブスですが、実はとうもろこしも発見していたのです。
15世紀末、コロンブスがアメリカ大陸からヨーロッパへ持ち帰って以来、
とうもろこしはスペインをはじめとする西ヨーロッパ諸国、北アフリカ、中近東に急速に広まりました。
その後、とうもろこしがアジアへ伝播されたのは16世紀初めのことで、
海路ではポルトガルからインドへ渡り、チベットを経由して中 国、東インド諸国へと伝わりました。
また、陸路で伝わった可能性もあり、トルコ、アラビア、イランなどの中近東を経て中国へ渡っていったとのことです。
アフリカに伝わったのは16世紀〜17世紀といわれています。
16世紀、とうもろこしは海を渡り日本へとやってきました。
ポルトガル人から持ち込まれた「トウモロコシ」は、
以前から中国より伝わっていた「モロコシ」という植物によく似ていたそうです。
そのことから、「舶来」という意味をもつ「唐(トウ)」の文字を冠して、
「唐のモロコシ」、「トウモロコシ」と 呼ばれるようになりました。
「唐」とは、もともとは昔の中国の名前なのですが、例えポルトガルから持ち込まれたものだったとしても、
舶来してきたものすべてに当てはめていたようです。「南蛮」という言葉も、同じ意味を持っています。
トウモロコシの栄養
とうもろこしは実はおいしいだけじゃないのです。
身体のエネルギーになる炭水化物を主として、ビタミンB1、ビタミンB2、ビタミンEなどのビタミン群、リノール酸、食物繊維、
そしてカルシウム、マグネシウムなどの各種ミネラルをバランスよく含んでいる栄養豊富な食品なのです。
とくに、食物繊維の量は他の野菜や穀類と比べても、多くふくまれている食品のひとつといえます。
食物繊維は私たちの体内では消化されない食べ物の中にある成分のことを指します。
直接私たちのカラダやエネルギーとなるわけではありませんが、排泄の促進、有害ミネラル排出などの効果があります。
他にも、血中コレステロール・悪玉菌の増殖抑制、血糖値の急激な上昇を抑えるなどの作用があり、
糖尿病、肥満や高血圧などに役立つものと考えられています。
さらには、腸内環境を整えることで、大腸がんの予防が期待されるともいわれており、
私たちにとってとても重要な栄養素となっています。
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